ドーマン法について

 

 ドーマン法の詳細については、私があれこれ言うより、「人間能力開発研究所のホームページ」または、グレン・ドーマン博士の著書「親こそ最良の医師」をお読みいただいたほうがいいと思います。
 しかし、ここで、私の認識についてお話すると、
 人間の脳は大体20〜30%程度の細胞しか使われていないそうです。逆にいうと、70〜80%もの脳細胞は使われずにいるのです。もったいない話です。そこで、事故や病気など何らかの理由でいくらかの脳細胞が障害を受けた場合、障害を受けた使われていた脳細胞の機能を、障害を受けなかったまだ使われていない脳細胞に肩代わりしてもらうために再教育しよう、というのが「ドーマン法」の原点のようです。いたって合理的な話だと思いませんか? しかし、合理的ではありますが、それは大変な労力がいることでもあると思います。愛情がなければその労力に耐えることは難しいかもしれません。それは親しかできないのかもしれません。だから、ドーマン博士は書かれたのでしょう「親こそ最良の医師」という本を。
 具体的には、生まれてからの体験をもう一度経験させ直す、ということであると私は思っています。たとえば耕一朗は走ることができましたが、そこに至るには、生まれたばかりのときは「手足をバタバタさせて」いました。次に「ハイハイ」をしました。そして「四つん這い」「立ち上がり」「伝い歩き」「歩く」を経て「走る」わけです。それらの過程をもう一度脳に覚えなおしてもらおうというのです。そのためには「パターニング」と呼ばれる訓練があります。首と両手両足をリズ ミカルに動かしてやるのです。「ハイハイ」を脳に覚えなおさせるための訓練で す。もちろん耕一朗もこの「パターニング」を行わなければなりません。小さい 子供なら3人の大人が首と両手両足を動かせます。しかし、耕一朗のように大き いと首に1人、右手に1人、左手に1人、そして右足に、左足に1人ずつと合計5人の大人が同時に息を合わせて動かしてやらないとできません。それを5分行い15 分休憩してからまた5分と、それを一日中、しかも毎日行うのが耕一朗に与えら れたプログラムです。そのためには多くの人たちの協力が必要です。皆さんの助 けがなければできない訓練です。今はまったく動くことのできない耕一朗が、「 パターニング」を行うことにより再び元のように「歩き」「走る」ことができれ ば・・・。
  大変なことかもしれませんが、何もせずにいるよりは、未来が見えてくると思います。

  しかし、その一方で「ドーマン法」に対する批判もあります。それはそれは強烈なものもあります。もしかしたらそれらは的を得ているかもしれません。医学界からは現在の医学的な常識から「ドーマン法は理論的におかしい」とも言われているようです。あくまで現在の医学的な常識から。
ところで、「あの日から今日まで」のページでも述べましたように、耕一朗は大学病院から完全に見放されました。次の病院で行った保険外の治療でも期待したほどの効果はありませんでした。最後に居た日本でも屈指のリハビリ病院は入院前「日本で治せるのは内だけかなぁ」と言われ期待しましたが、退院前には「意識を戻すリハビリはない」と言われがっかりしました。
 そんな私たちが次に「自然科学」に何を求めればいいのでしょう?
 それら「ドーマン法」のマイナス部分を知った上で「ドーマン法」を選択したのです。

 もう一度。自宅でのリハビリ訓練は大変なものがあります。しかし、「病院」というところに放り込まれ、何もせずにいるよりは、未来が見えてくると思います。

著:父

 

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