新世代ニッケル水素電池のその後(2)

2007-04-21

新世代ニッケル水素電池のその後・・・2

 新世代のニッ水電池、三洋eneloopと松下HHR-3MPSが発売されて、約1年を向かえます。
また、三洋の高容量電池HR-3UG(2700mAh)も発売され、さまざまなニッ水電池が利用できる
ようになりました。
 パソコンやデジタル一眼カメラではリチウム・イオン電池が主流ですが、やはり手軽さでは
単3タイプの電池が一番です。
新世代ニッ水電池のその後をあれこれ調べてみました。

三洋eneloopと松下HHR-3MPSのその後
三洋HR-3UG(2700mAh)調査報告
代品HR-3UGの放電特性
4年使ったニッ水電池の状態
日立マクセルHR-3SDの充電不良


三洋eneloopと松下HHR-3MPSのその後

2006-11-09

 三洋の新電池eneloopを買ったのが2005年の年末。
そして松下のHHR-3MPSを2006年2月に購入しました。
両電池とも、現時点で安定して使えています。
なにより、保存性がよいのが一番です。
 その間、三洋の高容量電池HR-3UG(2700mAh)も買いましたが、
2006年の夏を越してから急速に劣化して、現用電池から外れてしまいました。
  (その様子は「三洋HR-3UG劣化しているのか?」で報告しています)

これらの電池、まだ1年は経過していませんが、その後の様子を調べてみました。

試験する電池は
  Bat1:三洋eneloop (2000mAh)
  Bat2:松下HHR-3MPS (2100mAh)
  Bat3:マクセルHR-3SD (2500mAh)
  Bat4:松下HHR-3XPS (2600mAh)
の4本です。

このうち、「3」と番号を付けた電池の特性変化を見てみたいと思います。
さまざまな実験に使った番号「1」より、通常の使用状態に近い「3」を選びました。
「1」に比べると充放電回数は少なくなっています。

 使用する充電器は松下のBQ-390。
特性を調べる放電器はいつもの自作品で、1Ωの抵抗で定抵抗放電します。
放電器にセットした電池の配置は↓のようになります。



左側から右へ向かってbat1〜bat4。
まず4本の電池をいったん放電させて容量を揃え、BQ-390で再充電してから放電を開始します。
ガレージの室温16〜17℃です。


一回目の放電(2006-11-08)

Bat1:三洋eneloop (2000mAh)
Bat2:松下HHR-3MPS (2100mAh)
Bat3:マクセルHR-3SD (2500mAh)
Bat4:松下HHR-3XPS (2600mAh)
 ほんとうなら、一番長時間持つはずの松下HHR-3XPS(メタハイ2600)の特性(Bat4:灰色線)が思わしくありません。
この夏、高温環境での実験で、充電器のせいなのか電池のせいなのかわからない挙動を示していたことがあります。
ひょっとすると劣化が始まっているのかもしれません。

三洋eneloopと松下HHR-3MPSは安定した性能を維持しています。
二回目の放電(2006-11-09)

Bat1:三洋eneloop (2000mAh)
Bat2:松下HHR-3MPS (2100mAh)
Bat3:マクセルHR-3SD (2500mAh)
Bat4:松下HHR-3XPS (2600mAh)
同じ電池を再充電して得られた二回目の放電グラフ、一回目と大きな変化はありませんでした。
やはりBat4の松下HHR-3XPSの特性が思わしくありません。



三洋HR-3UG(2700mAh)調査報告

2006-11-19

三洋HR-3UG(2700mAh)劣化しているのか?でレポートしました、「約10ヵ月使った
ニッ水電池の劣化」ですが、メーカーである三洋電機に電池の現物4本を送付して調査し
てもらいました。
11月の半ば、その報告書とともに同一タイプの代替電池が届きました。


 「調査依頼の概要」、残念ながらこちらから申し入れた内容のごく一部しか記されていません。
『(4)夏を越して急に調子が悪くなった』と要約されています。
   ・・・確かにそうなのですが・・・。

 報告書には実際に充電して放電した結果がグラフと表で示されていました。
この中で興味深いのが、試験条件です。

  ・使用した充電器 NC-MR58  (HR-3UG適合充電器)
  ・放電 2.5A定電流放電 1.0V終止

となっています。
定格1時間率での放電電流で、なかなかきびしい条件です。
その結果です。

電池No 1 2 3 4
電池容量(mAh) 34 484 905 605
定格容量比(%) 1.4 19.4 36.2 24.2

 電池Noはこちらで記入していたものとは異なると思われます。
こちらの実験では、使い物にならないのが2本。ちょっとはまだエネルギーを溜められるのが2本
となっていましたが、この表からはダメ電池1本、微妙なのが2本、もうちょっとが1本になっています。
 問題だと感じた、充電後に放置した時の自己放電については試験されていません。
この点、ちょっと残念です。

 さて、この報告書の結論です。
「不具合発生原因(推定)」として以下のことが記されています。(要約)

  ・「調子が悪くなった」原因は電池寿命に至ったことにより正常な充放電ができな
   かったためと考えられる。
  ・ニッケル水素電池は使用機器や使用・保管環境により電池寿命が加速される場合
   がある。それは・・・
     ・弊社の専用充電器以外での充電で過充電された。
     ・終止電圧制御のない機器で使って過放電した。
     ・高温環境下での使用、保管。
  ・今回の電池が寿命に至った原因は残念ながら特定できない。
  ・代品として同一モデルの電池を4本提供する。

という内容でした。

 詳細な原因追及、あまり期待はしていませんでしたが、まぁこんなものでしょう。
もっと具体的に知りたかったことをまとめておきましょう。

・ニッ水電池の劣化、使っているうちにだんだんと容量が減ってくるという
 認識です。
 それが、今回のHR-3UGや以前のHR-3UAでは、放電維持電圧が
 著しく低くなるという現象と、自己放電がひどいという二つの現象が
 顕著に現れました。

・4年以上使っているHR-3USV(1700mA)や日立マクセルブランドの
 HR-3SDでは、それなりの放電維持電圧を保ちながら、放電時間が
 短くなる、容量が減ってくるという変化を続けています。
 松下のニッ水電池も同様です。
 使い込んで容量が減るのは理解できますが、極端な電圧低下と
 激しい自己放電、充電不能状態を見てこの2種の電池性能に疑問
 を感じるのです。

・HR-3UGでは約10ヵ月、HR-3UAではおよそ1年半で使えなくなって
 しまいました。
 いずれも100回も充放電していません。
 使っていたのはデジタルカメラDiMAGE7i。
 放電終止電圧はきちんと管理されています。
 ただ、私の使用環境では「使っている充電器が三洋製ではない」という
 問題が残ります。 (常用充電器は松下のBQ-390)
 これに関しては、他のニッ水電池では問題が起きていない、というしか
 反論できません。

ということで、うがった見方をすると・・・
   『三洋HR-3UG(旧タイプHR-3UAも)には、何か隠された欠陥があるんじゃないの?』
となってしまうのです。
今回、代替品としてHR-3UGが4本やってきました。
電池のラベルを見ますと「06-1」と記されているので2006年1月製なのでしょう。
   (劣化したのは2005年12月製でした)
この電池のために新たに対応充電器(NC-MR58)を買って様子を見るべきか・・・
ちょっと悩んでいます。


※代品HR-3UGの放電特性

2006-11-17

代替品として頂戴したHR-3UG(2700mAh)の特性です。

・1回目の充放電。

送られてきた電池を何も考えずにBQ-390で充電。
そして1Ωの定抵抗放電したのがこのグラフです。

活性化していないのか、ずいぶん短い放電時間でした。
・2回目の充放電

1回目が終わってから、同じように充放電。

活性化されたのか、放電維持電圧、放電時間とも良好な性能が出ています。
放電時の室温は約15℃。
以前の電池と比べるために、昔の放電グラフを紹介しておきます。
三洋HR-3UGの特性で紹介しているグラフです。  (2006-01-09のデータ)

この電池(劣化したもの)を買った直後に調べた放電データ。

bat1,2:三洋HR-3UG(2700mAh)

bat3:三洋eneloop
bat4:マクセルHR-3SD(2500mAh)
気温7〜8℃

 以前のグラフとは、測定時の周囲温度が異なることに注意してください。
それでも、今回の代品電池、1.15V以上を維持している時間「120分」と
良い特性が出ています。
以前の電池では「110分」。
1.2V以上の時間も長くなっています。
いつまで、この性能が維持できるか、楽しみです。

それともう一つ気になるのが自己放電です。
これを確かめるとなると、時間がかかるのです。
どうしたものでしょうね。
代品では改善されている可能性があるので、調べなければならないでしょうね。




※代品HR-3UGを充電後に放置してみたら…

2006-12-23

 三洋からやってきた代替品のHR-3UG、この電池の放置実験をしてみました。
代品4本をまとめて充電。
その直後に1本を放電して特性を記録。
続いて1週間後、2週間後、3週間後に1本づつ放電してデータを得ました。
そのグラフがこれです。

【グラフ6】
新しい三洋HR-3UG(2700mAh)

Bat1:充電直後に放電
Bat2:1週間後に放電
Bat3:2週間後に放電
Bat4:3週間後に放電

以前に調べた1ヵ月放置のデータがありますので紹介しておきます。
(今回の電池とは異なります)
【グラフ7】
2006年3月に調べた1ヵ月放置のデータ

Bat1:三洋eneloop (2000mAh)
Bat2:松下HHR-3MPS (2100mAh)
Bat3:松下HHR-3XPS (2600mAh)
Bat4:三洋HR-3UG (2700mAh)


 いかがでしょう。3週間と1ヵ月、そして放置時の気温の違いはありますが、新しいHR-3UGの自己放電、
いくらかましになっているような気がします。
【グラフ6】を見る限り、充電後、1〜2週間放っておいても大丈夫、という感じです。
急速に放電してしまった以前のものとは、少し様子が違います。
新しい電池の自己放電特性、いくらか改善されているのかもしれません。



※代品HR-3UGのその後…

2007-02-07

三洋から代替品のHR-3UGが届いてから約3ヵ月。
放置実験を終えて後、DiMAGE7iでの撮影には、ほとんどこの代品電池を使っています。
  (eneloopや3MPSは予備電池)
現在のところ充電回数は10回。
そのうち継ぎ足し充電は1回だけ。
あとは、カメラを使うイベントの直前にいったん放電してから充電するというスタイルを続けています。
以前は気になった自己放電もほとんど感じません。
ざっと、7日〜10日サイクルくらいで放電させ、その結果を調べていることになります。
撮影枚数が少ない時など、余裕を残したままです。

例えば…10回目の充電を行ったのが2月1日。
今日は2月7日で、充電から6日経過しています。
今、カメラに入っている電池の電圧を測ってみると…
  Bat1:1.21V  Bat2:1.21V  Bat3:1.20V  Bat4:1.20V
と、なりました。  (1Ω負荷)
4本とも電圧も良くそろっています。
このまま順調に特性が維持できれば言うことありません。

※11回目の充電

2007-02-12

10回目の充電が2月1日で、11回目が2月11日でした。
11回目の充電直前に放電させて電池の残量を調べたのが下のグラフです。


今回の充電はカメラの電池減警報が出たからではなく、次回の撮影に向けて
満タンにしておきたいからというのが理由です。
この間、DiMAGE7iを使っての撮影枚数は約150枚。
安定して撮影できています。
また、10日ほどでは電池の自己放電は感じません。

昨年12月23日に行った5回目の充電の時、充電完了直後の電池電圧チェックで、
4本のうちNo4の電池だけが充電失敗していたことがあります。
この電池だけ電圧が低かったのです。(1.11V、他は1.32V近辺。充電器はBQ-390)
充電のトラブル、この一回だけです。
一回だけとは言え、充電後の電池電圧を調べていなければ気付かないのですから
やっかいな問題です。


※14回目の放電

2007-04-20

3月30日に13回目の放電を行ってから充電。
その後、プラ・ケースに入れてこの電池(HR-3UG)を保存しておき、
使わないまま3週間放置してから放電したのが下のグラフです。


3週間放置していても、「1.2V」以上を保持していますし、4本の電池の特性もよくそろっています。
以前の「ダダ漏れ電池」がうそのようです。
まだ14サイクルしか経っていないので、軽々しい判断は禁物ですが、今のところこの代品電池は
安心して使えます。
今後の推移が楽しみです。




4年使ったニッ水電池の状態

2006-11-28

「新世代ニッ水電池」ではなく、DiMAGE7iを買った当初(2002年)から使い続けている(現在は予備役)
ニッ水電池の状態を調べてみました。

左から
 Bat1  三洋HR-3USV 1700mAh トワイセル1700 2002年4月製造
      DiMAGE7iに付属していた電池です。
 Bat2,3 松下HHR-3EPS 2000mAh メタハイ2000 2002年4月製造
 Bat4  松下HHR-3SPS 2400mAh メタハイ2400 2004年3月製造(参考用として)

Bat1〜3は、DiMAGE7iとともに使い続けてきた電池です。
メタハイ2000は2組買っており、Bat2と3は別組のものです。
この順番でPIC16F88を使ったバッテリー放電器にセットして放電開始。
「1Ω抵抗」による定抵抗放電です。

その結果がこのグラフです。
横軸の単位は「分」。 1.00Vで放電停止しています。

Bat1:三洋HR-3USV   1700mAh
Bat2:松下HHR-3EPS 2000mAh
Bat3:松下HHR-3EPS 2000mAh
Bat4:松下HHR-3SPS 2400mAh


いかがでしょうか。
古いトワイセル1700はさすがにへたっています。
でも、ニッ水電池らしい放電曲線を描いています。
メタハイ2000、別組の電池ですのでそれぞれの使用状況は異なりますが、
2本とも良く特性がそろっています。
メタハイ2400は新しい電池だけに、まだ特性を維持しています。

新世代ニッケル水素電池のその後(1)でお見せしました、三洋HR-3UAやHR-3UGの劣化具合とは
異なる放電特性でしょう。
体験をまとめると以下のような様子が見えてきます。

・充電直後、放電開始すぐの電圧は1.2Vを越える領域があります。
 劣化したHR-3UAやHR-3UGでは、すぐに電圧が下がっていました。

・充電失敗が発生しない。
 劣化すると、急速充電器で充電できなくなります。

・自己放電が小さい。
 充電後、劣化した電池を放置しておくと、急速に電圧が下がります。



これらの電池(Bat1〜3)、どのくらい使ったのでしょう。
ざっと計算してみると・・・
いろいろな実験や仕事にも使った(毎日充放電)していた時期もありますが、
新しい電池を買った直後など、ほとんど使っていないときもありました。
多めに見積もって毎週1回とすると年間ざっと50回。 4年で200回。
充放電回数はまだこんなものです。


※使い続けた電池のバラツキ

2006-12-05

4年使った三洋トワイセル1700と松下メタハイ2000、買った時のまま4本組みの状態で
使い続けています。
そのバラツキを調べてみました。
4本ともいったん放電してから充電。充電・放電を2回繰り返した2回目の放電特性です。

三洋HR-3USV 1700mAh
松下HHR-3EPS 2000mAh

放電時の室温は13〜14℃。まだそんなに寒くありません。
両電池とも、それぞれ似たような放電曲線が得られました。
当初のパワーはありませんが、極端な自己放電はありません。
放電維持電圧の低下はしかたないのでしょうね。
実験や「どうでもいい機器」用の電池として、まだ使えそうです。





日立マクセルHR-3SDの充電不良

2007-02-07

2005年5月に買った日立マクセルHR-3SD(2500mAh)の調子がよくありません。
充電器BQ-390で充電しているのですが、充電不良が頻発するようになってしまいました。


このように松下のBQ-390で充電しているのですが、充電が終わった後の電池電圧を
自作の電池電圧チェッカーを使って計ってみると次のような電圧が表示されました。
  (負荷抵抗1Ω)
Bat1:1.10V  Bat2:1.10V  Bat3:1.09V  Bat4:1.30V  

Bat4以外の3本が、うまく充電されないようなのです。
ただし、充電に失敗するのは長期間放置後の充電だったり、まだエネルギーが残っているのに
充電をおこなう継ぎ足し充電をした時です。
そして、失敗するのは電池に書いた番号1,2,3の電池です。
番号4の電池は継ぎ足し充電でも正常に充電がおこなわれます。
また、リフレッシュのために放電した後は、4本ともうまく充電がおこなわれます。

充電直後の電圧が低かったBat1〜3を放電してみたのが下のグラフです。


このときは典型的な継ぎ足し充電だったようで、電池電圧は低くなっているものの、放電を維持する
エネルギーは残っている状態です。
充電器BQ-390の処理として、「Bat1〜3はすでに充電されているゾ」と判断したのでしょうか。
なにやら劣化してうまく充電できなくなってしまった三洋HR-3UA(2100mAh)のようになってきた感じです。
HR-3UAの劣化を感じたのは、充電後の自己放電と今回のような充電失敗がきっかけです。
さてこのHR-3SD、どうなっていくのでしょう。

あらためて充電し直してから放電したのが下のグラフです。
調子のいいBat4も含めて放電させました。
やはりBat1〜3の具合が良くありません。
以前の特性を維持しているのは、やはりBat4だけです。

今回の充電、直前までこの電池をフラッシュに入れていました。
でも、ほとんど使っていませんでしたので、エネルギーを残したままの充電となりました。
イベントから10日ほど経ての充電となりますが、典型的な継ぎ足し充電です。

さて、次の充電が終わった後の放電特性はどうなるでしょうか?
リフレッシュしたら回復する、というのがおきまりのパターンなのですが…。
購入してからざっと1年半。そろそろ劣化が気になります。

(2007-02-08)

充電が終わった電池、まずは電圧を測ってみました。
開放電圧(無負荷時電圧)は4本とも1.43V。
1Ω負荷での電圧は
Bat1:1.23V  Bat2:1.22V  Bat3:1.23V  Bat4:1.30V
となりました。
下はその放電結果です。


いかがでしょう。いったん放電したことによりBat1〜3が活性化したようです。
ずいぶん放電維持電圧が高くなっています。
それでもBat4に比べると低い電圧になっています。
放電器のグラフ描画プログラムを新しくしたので、電池の「推定容量(mAh)」を表示できるよう
になりました。
その値からも、電池の様子がわかります。

しかし、電池の管理、難しいですね。
現在、再充電中です。
明朝に、もう一度放電してみます。

(2007-02-09)

とりあえず充電の終わった電池の電圧を測ってみました。

Bat1 Bat2 Bat3 Bat4
無負荷 1.43V 1.45V 1.42V 1.43V
4.7Ω負荷 1.38V 1.40V 1.37V 1.39V
1Ω負荷 1.22V 1.24V 1.21V 1.28V


1Ω負荷の時にBat4の電圧が高めにでています。
しかし、無負荷や4.7Ω負荷では状態が異なります。
電圧だけでは電池の活性度が判断できないのでやっかいです。


充放電を繰り返したので電池が活性化してきたのでしょうか、Bat1〜3の放電維持電圧
が上がってきています。
電圧と放電抵抗から計算した「推定容量」、4本とも2000mAhを越えています。
Bat2のほうがBat4より長い時間放電しています。

(2007-02-10)

 昨日、仕事場で実験中の計測器で使うため、三洋のニッ水電池充電器「NC-MR58」と、
単3エネループを4本買ってきました。
で、さっそくNC-MR58を使ってみようということで、放電したてのこのマクセル製電池HR-3SD
を充電してみました。


その放電グラフです。


やはりBat4は他の3本に比べて調子がよいようです。
この電池群に対する充放電、これで5回目です。
これ以上やっても復活は期待薄かな。
ということで、今晩、NC-MR58で充電した後、放置実験をしてみます。
過去の経験から、劣化の予兆として自己放電がひどくなるというのがありますので、
確かめてみたいと思います。


※日立マクセル HR-3SD 放置実験
   (自作電池電圧チェッカーで電圧変化を測定

負荷抵抗 1Ω 4.7Ω メモ
電池番号 Bat1 Bat2 Bat3 Bat4 Bat1 Bat2 Bat3 Bat4
2月10日 1.22V 1.22V 1.23V 1.30V 1.38V 1.38V 1.38V 1.41V 充電直後
2月12日 1.14V 1.14V 1.15V 1.25V 1.33V 1.34V 1.34V 1.36V 2日目
2月14日 1.12V 1.10V 1.13V 1.21V 1.31V 1.31V 1.32V 1.34V 4日目
2月16日 1.06V 1.06V 1.08V 1.16V 1.29V 1.29V 1.29V 1.31V 6日目 ※1
2月20日 1.04V 1.04V 1.08V 1.15V 1.27V 1.28V 1.28V 1.30V 10日目
2月24日 1.04V 1.04V 1.07V 1.14V 1.27V 1.27V 1.27V 1.28V 14日目 ※2
3月2日 1.03V 1.02V 1.05V 1.10V 1.26V 1.25V 1.26V 1.27V 20日目 ※3
3月3日 1.06V 1.04V 1.07V 1.22V 1.27V 1.26V 1.27V 1.35V 再充電直後 ※4


※1:4.7Ω負荷での電圧低下具合と1Ωとを比べると、1Ωのほうが
   ずいぶんひどい。
   放置による自己放電というより、内部抵抗が増大しているのかも。
   電池の内部抵抗を測定するツール(バッテリテスタ)の製作を考え
   なければならないかしら…。

※2:両負荷での電圧変化、落ち着いてきた感じです。
   もう少し様子を見て、放電させてみます。
   でもそこそこの放電持続時間があるような気がしますね。
   三洋HR-3UA 2100mAhと似たような劣化具合なのでしょう。
      ↑:負荷をかけた時の電圧は低くても、今も使えています。
   Bat4だけ特性が違うのが面白い。
   充電の失敗も、内部抵抗増大が原因(充電電流を流すと急激に電圧が
   上昇)という考えもあり、かと思います。

※3:放電せずにいったん充電器(BQ-390)にセットして、4本とも充電してみます。
   うまく充電できるか? それとも…

※4:充電してもBat1〜3の電圧上昇はわずか。

再充電後に放電してみたのが下のグラフです。

放電終止電圧を「0.8V」にしています。
Bat1〜3の3本は、うまく追加充電されていません。
というか、充電器(BQ-390)が充電の「必要なし」と判断したのでしょう。
推測ですが、次のような挙動が考えられます。
  ・充電器が、充電しようと電流を流してみる。
  ・電池の内部抵抗が高いため、すぐに電圧が上昇。
  ・何回か繰り返す。
  ・すでに充電されている電池だと判断して充電を停止。
このような処理で、Bat1〜3へはわずかしか充電が行われなかったので
ないでしょうか。

どうやらこの電池、HR-3UA(2100mAh)と同じような劣化のしかたになったようです。
充電後に放置すると、どんどん内部抵抗が大きくなって、放電時に電圧低下を
おこすというパターンです。
電池に溜まったエネルギーが減るというのではありません。
内部抵抗が増大するせいで、大電流を流した時の電圧低下が大きく、使い物にな
らないのです。
HR-3UG(2700mAh)のように保存時の自己放電がひどい、というパターンとは別物
です。



なお、放電を開始してから15分ほどすると電池が暖まってきます。
そのせいで活性化して内部抵抗が低くなり出力電圧が上昇するのです。
残念ながら「自作放電器」の特性(0.01V単位で到達した経過時間を記録する)
のため、この電圧上昇が保存記録としてとらえられません。
(測定中のリアルタイム電圧出力には出てきます)
今回も放電開始後20分〜80分の区間で0.05V程度の電圧上昇が観測
されました。





続く・・・

続きは 新世代ニッケル水素電池のその後(3) へ。



※ご意見お待ちしています。
 今回の実験に関し、質問やご意見がありましたら
居酒屋ガレージBBS: http://db.zaq.ne.jp/asp/bbs/oct_noris_1
あるいは
居酒屋ガレージ日記での電池の話題: http://blog.zaq.ne.jp/igarage/category/12/
にコメントしてください。
体験談など、お待ちしています。

電池関連の製作物と体験談

http://homepage3.nifty.com/act-ele/batdchg3/batdchg.htm 放電テストに使い始めた新しいバッテリー放電器。
組み立てキットを頒布しています。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/tool/batdchg3.htm 上の放電器を作った製作過程を紹介。(PIC16F88)
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/tool/batck.htm AVRマイコンを使ったバッテリー放電器の製作。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/tool/batdchg2.htm マイコンを使わないバッテリー放電器の製作。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/trbl/trbl1_4.htm 高容量ニッ水電池の充電で出会ったトラブル。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/trbl/ekimore.htm 電池の液漏れ。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/tool/batvck.htm 自作した電池電圧チェッカー(PIC16F819)
トラ技2005年11月号に掲載。
http://homepage3.nifty.com/act-ele/batdchg3/bathold/bathold.htm バッテリー放電器で使った電池ホルダーについて。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/sub2.htm 愛機DiMAGE7iに関する技術資料。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/dim_06.htm ニッケル水素電池の放電特性
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/newbat.htm 新世代ニッケル水素電池の放電特性
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/newbat1.htm 新世代ニッケル水素電池のその後(1)
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/newbat2.htm 新世代ニッケル水素電池のその後(2)
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/newbat3.htm 新世代ニッケル水素電池のその後(3)