
「弁当!」
「「「マジで!?」」」
PM4:25J.A.M.おっかなびっくりメカ格納基地「捕石島」
「らいてふ参號機、発進どうぞ!」 折笠富美子みたいな声でらいてふ参號機は送りだされる。

画像はイメージです。
ドーナツ型のラウンジの真ん中を抜けてらいてふ参號機が飛び出すもんだからラウンジは吹っ飛んで粉々。
しかし、こうして特務隊(4バカ)は月へと出発した。
「らいてふ参號機」が月面に着陸する。
特務隊のメンバーは、すでに「宇宙服」(パイロットスーツ)に着替えており、月面へと降り立つ。
ジロンが奪った機動スーツを格納している施設に近づく3人。 何故3人なのか?「激昂」は4人いるのに・・・
その答えは、一人が「らいてふ参號機」にてお留守番なのだ。
「ねぇ、ホントにカイちゃんじゃなくて私でいいの?ハリーさんとレイちゃんはなんとなくわかるんだけど・・・」
「ああ、本部長から貰った指令書にも、俺とネイビーとレイちゃんで行けって書いてあるし。」

「・・・ハリーさんは実践経験が多いし隊長。・・・私とお姉ちゃんはソーサラーだから・・・・。それにカイは元々『らいてふシステム』を担当していたんだから、これでいいんだよ」
レミがぼそっとつぶやく。
3人はなんだかんだ言ってジロンの基地の前に着いた。
「どうやって入るの?」
「俺に良い案がある。」
「・・・・・・・クス・・・」
「レイちゃん何?何がおもしろいの?」
ソーサラーなのにソーサリが使えないネイビーは、レミが今笑った理由がわからない。
ちなみに、ソーサリ(ソーサラー)と言うのは、知りたければ辞書引いて下さい。英語です。(スペルはsorcery/sorcerer)
ま、それはおいといて。 ハリーは一歩前に出て、扉の前に立つ。
ピンポーン
ジロンの基地内にチャイムが鳴る
「ちわーっす。宅配便です〜」
「え!?良い案ってコレなの?こんなベタな方法でうまく行くわけないじゃん!」
「まぁみてなって・・・・」
「おーい!開いたでー!」
「マジ!?」
3人は読者にとってまるでデジャヴのように、意とも簡単に潜入した。

「よーし、ちゃっちゃと逃げるどー!」
「「おーっ!!」」
3人は無事機動スーツを取り戻し、「らいてふ参號機」へと戻る。
そのころ、ジロンが占領したJ.A.M.の月工場では、着々と「デロ」が生産されていた。しかも、新型の「デロU」まで開発されていた。
ハリー達がジロン基地を去ったすぐ後、1機のジロン兵が、デロに乗りハリー達に攻撃をしかけてきた。
ガシンッ!!
「うわぁ!?」
デロは、ハリーの乗るガンダΔにタックルを仕掛けた。
「「ハリーさん!」」
「いや、大丈夫だ。お前らは先にカイん所へ行け!」
ハリーはそういい立ち上がった。 敵のデロは手に石斧を持っている。
「こっちにも・・・何か武器は無いのか?・・・」
ハリーがコックピットを見渡すと、一冊のマニュアルを見つけた。
「取説か・・・武器・武器と・・・モニタ画面のアイコンの説明?・・・各部の名称?・・・メールの送受信・・・着信音を設定する・・・・あ、あった!装備されている武器。えーと何々?メニューを押して、機能・ツール→武器→武器選択か。」
ハリーはとりあえずその通りやってみた。すると、まるでストライクガンダムのごとく、ガンダΔの腰アーマーが開き、セン抜きが出てきた。
「せ・・・セン抜きて・・・・昔のプロレスかえ!」
「うおおおおおおおお!」
そんなこんなしている間に、デロが斧を構えて突っ込んでくる。
「ええい、どうにでもなれ!」
ハリーはセン抜きで立ち向かった。
ガキィィン!
ハリーのセン抜きが、デロの機関部にクリティカルヒット!
ちゅどーん!
デロは大爆発を起こした。
「このセン抜き地味にスゲー」
ハリーが感心していると、もう一機デロが突っ込んできた。
「よ・・・・よくも仲間をぉぉぉ!」
「またきた。あの爆発がまた起これば、この機体が持つかどうかわからない・・・一体どうすれば・・・・・」
「うあぁぁぁぁぁぁぁ!」
「!コックピットを狙えば・・・・・・コックピットだけ、やれるか?!」
ガキィィィィン!

ちゅっどーん
「よく考えたらコックピットが何処か知らんよ」
しかし、ガンダΔは何てことなく、ハリーは「らいてふ参號機」へと向かった
「うーん・・・・」
「どーしよー?」
「・・・打つ手無し・・・」
せっかく機動スーツを取り戻したのだが、「らいてふ参號機」は一段式のロケットで、全高18mはあろうかという機動スーツ、それも3機も格納するスペースなんて無いのだ。
「仕方無い、抱きつくか!」
そう言うと3機の機動スーツは、「らいてふ参號機」に抱きついた。
「おーい、カイ発射してくれー」
「ハリーさん!重くて飛びません!」
「「「何!?」」」
一方、J.A.M.本部は・・・・
地上では、J.A.M.本部がジロンの集中攻撃に合い、ほぼ壊滅状態だった。
「あ、本部長!早くこちらへ!」
「イーサローアの準備は?」
「できております」
「メンバーも揃っているな?」
「はい。いつでも行けます」
「よし、では直ちに月へ向けて出発する!」
J.A.M.本部ビルの地下には、巨大な戦艦が格納されていた。先端に巨大なドリルのついたその艦は、本部長らが座席に就くと、すぐさま動き出した。

「このイーサローアは人類にとって最後の希望だ!いや・・・・まだあるか?いや、無いかな?わからんな?」

倒壊したビルの瓦礫を突き崩し、イーサローアは飛び立った。

その勇姿を見たJ.A.M.のいち職員はこう言ったという「本部長、まだあんなおもちゃを隠し持っていたのか・・・・」と
再び月
「じゃあせーので地面を蹴るぞ!」
「「「せーの!」」」
3機の機動スーツの地面を蹴る力で、「らいてふ参號機」は月から飛び立った。
月面を離れ、宇宙へとでた3人。しかし、地球へ帰ることもできず、このまま宇宙を漂うことしかできなかった。
そして月では、ジロンの「ワン・ダ・ダバダ」という、まぁ言うなれば「赤い彗星」みたいのがハリー達を追いかけようとしていた。
「らいてふ参號機」が月を発ち、なす術の無いまま宇宙を漂っている。
その後ろからはジロンの戦艦が追いかけてきていた。「ワン」の艦だ。
「私の機体はあるのか?」
「はい、勿論です。ちゃんと赤くしておきました。」
「では、私も出る」
ワンは自分のデロに乗りこみ、国連J.A.M.の技術で作られたそのロボットに語りかける。
「見せてもらおう、連邦のロボット技術の性能とやらを。」
ワンのデロは、数機のデロを引き連れ飛び立った。
一方、「らいてふ参號機」の4人は・・・・
「・・・!?・・」
「どーした?」
「・・・何か来る!」
「ハリーさん、後方から何か接近してきます。」
4人が後方を見るとワン達のデロが目視できた。
「「あいつ!?」」

「よし、俺達だけで迎え撃つ!」
「「ロジャー!」」
しかし、3人の乗る機動スーツには対した武器が無かった。
KEY-ρはシャベル・io−Aはお好み焼きひっくり返すヤツ・ガンダΔは先述通りセン抜きである。それらを構えてデロに向かっていった。
それを見たワンは言う。
「ええい、連邦の機動スーツはバカモノか?!」
全くもってその通りだ。今までにTVで放映されたロボットアニメで、真剣にセン抜きやら何やらで戦いを挑むバカが居ただろうか?
しかし、そういうジロンも石斧や石包丁で戦おうとしてんだからお互い様だ。
両軍はほぼ互角だった。しかし、ジロンには戦艦がある分優勢だった。
そのとき、地球の方から一隻の戦艦が近づいてきた。その先端にはドリルが付いている。イーサローアだ!
「なに?あの戦艦?」
「味方のようだ」
「・・・・・・本部長」
「激昂部隊、この艦へ戻れ!」
今の今まで戦っていたデロを蹴飛ばし、イーサローアへ向かう3人。「らいてふ参號機」にいるカイもそのままイーサローアへ向かった。
艦内に入った4人はブリッジに集まった。
「こんなところまでどうしたんです?」
「本部ビルが襲撃されて、この艦だけでお前達を迎えに来た。」
「しかし、地上は・・・・?」
「知らん!」
「本部長!ジロンが迫ってきます。」
「さっきの奴らか・・・・」
「・・・・・んー・・さっきの奴らだけじゃない。少し増えてる。」
ジロンの戦艦は2〜3隻増えていた。
「こうなったら艦隊戦をする。炭酸砲機動。」
「炭酸砲機動!」
「炭酸砲、ってー!」
イーサローアから炭酸砲が発射される。しかし、ジロンの艦隊はそれをかわし、デロが接近してくる。
「敵、機動スーツ接近!」
「・・・こちらも機動スーツを出す!」
「し、しかし本部長、「らいてふ参號機」がカタパルトを塞いでいて・・・」
「だったらソレを撃ち出せ!」
本部長の一言で、「らいてふ参號機」がミサイルのように撃ち出された。
ちゅどーん!
「らいてふ参號機」がデロに命中した。
「ほれ、アレでも役に立つもんだ!」
イーサローアのカタパルトが空いたので、機動スーツ出撃の準備が始まる。
「ハリー、ネイビー、お前らの乗ってる機体用の武器があるから持って行くといい!」
「武器ったってどーせ下らんモノでしょ?」
「炭酸銃だよ。戦艦並みの破壊力があるぞ。」
「んー、まぁそれならいいか。」
ハリー、ネイビー、レミの3人が何とか戦場に出るとワンも姿を現した。
「!!あいつ・・・」「!?・・あれは・・・」
ハリーとワンはお互い何か引き寄せられるように近づいていく。
ハリーが炭酸銃をワンに向かって放つ。
「!!」
ギリギリでワンは炭酸ビームをよける。ワンがよけた先に居たデロに、炭酸ビームが直撃した。
「!?・・デロを一撃で・・・・アレは戦艦並みの主砲を持っているというのか?」
ハリーは尚もワンに向かって銃を撃つが、ワンは辛うじてそれをよけている。
「いくらその武器が強力であろうと、当たらなければ意味はないのだよ!」
そう言いながらワンがよけると、自分の乗っていた戦艦の横っ腹にぶつかった。
「ワンさん、自分から当たってりゃ意味無いでしょ!」
「やかましい!オチをつけるな!・・・・って待てよ・・・・おい!地球に落ちていってないか?」
「え?!・・・あ!ホントだ。ワンさん、引いて下さい。」
「ふん、まぁいい。奴らも地球に落ちるだろう。」
ワンは戦艦へ戻った。
「本部長、どうやらさっきから地球に落ちていってるみたいなんですが・・・・」
「むぅ?じゃあ仕方ない。大気圏突入シーケンスに入る。ハリー達を呼び戻せ!」
「これより本艦は、大気圏突入シークエンスに入ります。関係各員は所定の位置に、手の空いている者は直ちに着席し、シートベルトを締めて安全バーを降ろし、しっかり固定されていることを確認した後、係りの指示にしたがってください。」
「ハリーたちは?」
「KEY-ρ・io-A帰還!GUNDAΔは・・・・現在交戦中!」
ハリーは一機のデロと地球に降下しながら戦っていた。
「ええい、手を離せと言うに!」
ガンダΔの足に、デロが必死に捕まっている。ハリーは何とかデロを蹴落とし、イーサローアに戻ろうとしたが、時すでに遅く、ガンダΔとデロは、大気圏に突入し始めていた。
イーサローアのブリッジに帰還したネイビーとレミが入ってくる。
「ハリーさんは?」
「そこ」
本部長が窓のほうを指差すと、単体で大気圏に突入しているガンダΔの姿があった。
「まぁアイツの事だから大丈夫だろう!」
「そんな適当なこと言ってていいんですか?」
「じゃあ俺がなんとかする!」
「本部長!いくらアナタでも生身の人間が大気圏突破なんて無理です!」
カイが必死で出て行こうとする本部長を止める。
意外とレミは平気な顔をしてみている。
(・・・あの人なら大気圏突破ぐらい難なくやってしまうな・・・・)
心の中では結構ひどい事を考えていた
一方、ガンダΔとデロは、大気圏突入時における圧縮空気の熱の中に居た。
「う・・・うわー!ワン様、助けてください!」
デロは徐々に燃え尽きていく。
それをみたワンは、
「残念だがデロに大気圏を突破する能力は無い。・・・・ハズだよ多分 しかし、君の功績は認めよう。コレでガンダΔも一巻の終わりだ。」
ワンの目線の先には、燃え尽きていくデロと、真っ赤になりながら地球へと降下していくガンダΔの姿があった・・・・

「くっ!耐えられるか?」
ガンダΔは地球にどんどん落ちていく。 その機内の温度もぐんぐん上がっていった。
「マニュアルになんか書いてあったかな?」
そういうとハリーは説明書を取り出し、目次を調べた。
「えーと、辞書機能・・時刻の設定・・・待ち受け画面の変更・・・大気圏突入時の対処法・・・あ、コレだ!えーと何々?
座席後方の空調装置の電源を入れる
設定を冷房に切り替える
風量を強にする(場合によっては狂にする)
設定温度を18℃にする
好みによって風向を調整する
後は気合で何とか頑張って!」
とりあえずハリーはその通りにしてみた。
「おおっ!快適になった!」
そのころ、イーサローア内部では、一同がガンダΔを心配していた。
「大気圏突破しました。耐熱シャッター開けます」
イーサローアのブリッジの耐熱シャッターが開くと、一同は窓の外を見た。
「おい、みんな!アレを見ろ!」
「!」
「フラミンゴだ!」
「なんでこんな高いとこ飛んでんだ?」
「珍しいからビデオに撮ってて構わんぞ」
「ってそーじゃないでしょ!」
「GUNDA-Δ帰還。パイロットは無事です。」
コックピットから降りてきたハリーは、その場に倒れこんだ。
ハリーはすぐに医務室に運び込まれた。
ハリーのベッドのすぐ横にネイビーが付き添っている
「すごい熱ですね・・・」
「おそらく大気圏突入時の高熱でやられたんだろう」
「・・・・・・・」
「レミさんどうしたんです?」
「ハリーさんは多分・・・」
「「たぶん?」」
「冷房が効きすぎて風邪ひいただけだと思う・・・」
「「・・・・・・・・・・・・」」
「で、本部長。これから何処に向かうんです?」
「洲本にある”おっかなびっくりメカ”製造基地に向かう。あそこなら敵もまだ気づいてないはずだ。そこでデロに代わる我々の量産機を受領する。 で、現在地は?」
「福岡上空です。」
「何?九州はジロンに占領されてるぞ!」
九州-福岡ドームシティ-
この地域はジロンの創始機ズビ一族の末弟「ズバー・ズビ」の支配下だった。
そのズバーの所に宇宙から降りてきたワンが合流する。
「やぁ、君か。どうしたんだ一体?」
「あの艦を追って来たんだ」
「あんなドリル付にてこずって、君らしくないな。」
「文句を言うなら君が倒せばいい」
「何?どうして君はそう気に触る言い方をするんだ?」
「もういい!せっかく君に手柄を譲ってやろうと思ったがやめた。私が自分でやる。」
ワンは九州基地で受け取ったデロUに乗り、戦場へ出た。
「乗組員全員に告ぐ、ワンより先にあのドリル付を沈めるぞ!」
ズバーは自ら飛行艇に乗り、イーサローアに攻撃を仕掛けた。
「くそ見つかったか!そのドームの中に隠れられるか、作戦を立て直す。」
「やってみます」
イーサローアは天井が開いたまま動かない福岡ドームへと入った
ジロンの砲撃は続く
「レミ、出撃できるか?」
「・・・ええ、行けますよ」
「よし、頼んだ。あの飛行艇をイーサローアの正面に引き付けてくれ。」
「了解!」
KEY-ρが出撃すると、そこにはワンのデロUが待ち構えていた。
「!?」
「何だお前は?今日は赤いやつじゃないのか?」
KEY-ρとデロUは、性能的にはさほど変わらないのだが、機動力の差は決定的だった。
というより、操縦桿や、アクセル、クラッチ等が非常に重く、硬いKEY-ρは、幾らソーサラーと言えどいち女の子には素直に運転できるわけが無かった。
ワンは軽々とKEY-ρを避け、福岡ドームの開いた天井側の壁面の前に来た。
「ズバー、聞こえているか?」
「・・・ワンか?」
「ズバー、私と君は昔から随分と競い合ってきたな・・・いつも互いに引けを取らず良い勝負をしてきた・・・だがな、調べさせてもらったよ、君は私よりも4cmも足が短いそうじゃないか!」
「!?・・・・は、計ったなワン!」
「ははは、私を怒らせた君が悪いのだよ! 恨むなら君を設計した父上を恨め」
「くそー、あいつだけは生かしておけん。ターゲット変更ドリル付からデロにだ!」
飛行艇が徐々にワンのデロに近づき、ちょうどイーサローアの正面に来たそのとき
「ワイヤー射出!」
KEY-ρから射出されたフック付のワイヤーが飛行艇にかかる。
一瞬飛行艇の動きが止まるが、KEY-ρを引きずりつつ徐々に前進しはじめる。
「なめたらいかんぜよ!」
KEY-ρのはフルパワーで完全にイーサローアの前で飛行艇を静止させている。
「よくやったレミ。よーし、イーサローア全速先進!」
福岡ドームから飛び立ったそのドリル付は、そのドリルから、ズバーの乗る飛行艇に突っ込んだ
ワンも今日は満足したのか、その場から去っていった。
イーサローアは、KEY-ρを回収すると、進路を東に取り、関門海峡を越えた。
すでに、ジロンの各基地には、ズバーがやられたという連絡が届いていた。そして、早くもジロン四国基地から、「ズバー仇討ち隊」が結成され、イーサローアの進路の先へと出発していた。