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医療ジャーナリスト 大竹奉一 美容外科名医101人 クリニックから大学・総合病院まで、全リスト無料公開
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美容外科 名医リスト

「美容外科名医101人」 インタビュー

豊胸を中心に、目・鼻など、
美容外科のすべてを 最高水準で
カウンセリングを手術と同じくらい大事に


李政秀先生

ヴェリテクリニック名古屋院院長 

 
 大阪、東京、名古屋に拠点をもち、それぞれの院長が優れた技術をもつヴェリテクリニック。今年から名古屋院院長に就任された李政秀先生に、豊胸手術の最前線技術、形成外科と美容外科の違いなどについてお話をうかがいました。

乳腺側の膜と、筋肉側の膜の間に
コヒーシブ・シリコンを入れるのが、スタンダード

――まず豊胸手術の最前線のお話をうかがいたいのですが。
 豊胸手術は、腋の下からシリコンバッグを入れて、胸を大きくする手術ですが、このシリコンバッグに10年前から、「コヒーシブ・シリコンバッグ」というタイプのシリコンバッグが使われています。
 「コヒーシブ」というのは「凝集性」という意味で、シリコンの袋の中に、液体ではなくて、半固形(ゼリー状)のシリコンが挿入されています。従来はシリコンの袋に液体のシリコンや生理的食塩水を入れて使われていましたので、壊れたときには流れ出る欠点があったのですが、それが解消されました。「コヒーシブ・シリコンバッグ」はカッターで破って中味を押出しても、戻るくらいの凝集性があります。
 さらに今までは液体だったので、お饅頭型しか出来なくて、胸の筋肉の下に挿入して、筋肉で被う工夫をしないと、なだらかな立ち上がりができなかったのですが、半固形のシリコンを使うことによって、「アナトミカル型(涙型)」と呼ばれる、上が薄くて下が厚い形のシリコンバッグができて、横から見たときに立ち上がりがなだらかにできるようになり、赤ちゃんに授乳されて、一度大きくなってしぼんでしまた場合でもきれいにできるようになりました。
――従来の豊胸術では、術後、患者さん自身によるマッサージが必要で、それが非常に痛いということを聞いた事がありますが。
 胸の筋肉の下に入れる場合には、2、3か月あるいはそれ以上、毎日痛みを我慢してマッサージをしなくてはならならず、それをしないと医師がいくら上手に手術をしても、うまくシリコンが定着しなかったのです。しかしコヒーシブ・シリコンバッグの使用でそういうことはまったくなくなりました。
――コヒーシブ・シリコンは乳腺と筋肉の間に入れるということですが。
 筋肉には筋膜という膜があり、乳腺にも乳腺の裏側に膜があります。シリコンバッグは脇の下から、その二つの膜の間に入れます。乳腺も筋肉も触らずに入って行きますので、乳腺も筋肉も傷つけません。私は乳腺外科を専門としていましたが、乳がんの手術でがんを除去する時には、この部分の解剖が非常に大事で、シリコンの挿入でもその膜を良くわかってそれに沿って入れれば乳腺も筋肉も傷つけずにすみます。膜と膜の間は元々血管や神経も非常に少ない部分ですから出血も最小限ですし、神経も傷つけずに済んで、手術の負担が最小限になりました。

胸を張ったときにも、段差のわからない
「レイヤースイッチ法」

――さらに新しい豊胸手術の技術を、最近日本形成外科学会で講演されたとお聞きしていますが。
李 先にアナトミカル型のシリコン・バッグでは段差がないと言いましたが、上の部分の厚みは、ゼロではなく、肋骨が浮くような痩せている女性の方が豊胸手術をされると、普段は目立たなくても胸をぐっと張った時には、どうしてもうっすらとバッグのラインが見えてくることがあります。最初は、それで私達も患者さんも満足していたのですが、何とかそれを無くすように出来ないかという希望が出てきました。
 そこで注目したのが筋肉側の膜です。乳腺側の膜は非常に薄くて目に見えないぐらいの膜ですが、筋肉側の膜は、意外としっかりとしていまして、特に上のほうではかなり厚い繊維の膜です。そこでアナトミカル型のシリコン・バッグの下の方は乳腺下に入れて、ごく上の部分だけを筋膜の下に入れて、上だけ膜を被せて立ち上がりをなだらかにするのです。この膜は筋肉ではないので動くことはなく、胸を張ったときにも膜がバッグの線の辺りをぐっと押さえてくれて段差がほとんどわからなくなります。この方法を「レイヤースイッチ法」と言います。
 そのお話を先日の日本形成外科学会のセミナーでさせていただきました。これが豊胸術の、今の新しい基本です。
――豊胸術の失敗を時に聞きますが。
李 技術的には、豊胸術は単純です。中にスペースを作ってシリコン・バッグをを入れるだけですから。ところが先程お話した乳腺側の膜と筋肉側の膜のことを知らないで手術をすると、乳腺や筋肉など周りの組織を傷つけて、出血が多くなり、バッグの周囲に大きな刺激を与えてしまって、皮膜硬縮というバッグの周囲に硬い膜ができる反応がおこりやすくなり、また大量に出血して血が溜まったり、感染などが起ります。豊胸術の最大の極意は、いかに体に気づかせずに人工物を体の中に置いてくるかにかかっています。膜と膜の間の元々解剖学的にある層にそっとバッグを入れれば大きな問題はありません。どうしてもそれだけでは立ち上がりがうまく行かない方だけ最小限に筋膜を利用するのが現在のスタンダードです。
 しかし豊胸術をしている医師の大半が、実際の筋膜や乳腺を見たことがないのが現状です。特に形成外科や美容外科の研修を積んでいないドクターも多く、知らないからこそできるようなやり方で、知っていると恐くて出来ないような手術をしていて、失敗につながっています。

同じ流れの上にあるが、
形成外科と美容外科は、まったく異なる科

――形成外科での研修が美容外科の基礎と聞いていますが。
 元々私は一般外科で、一般外科の認定医として、消化器外科・乳腺外科をしていました。ところが私はメスを持ちたくて外科に行ったのですが、一般外科では、手術の出来不出来にあまりこだわりません。たとえば消化器外科のがんの手術ではがんを取り除いて、お腹を閉じると何も中の状態がわかりません。非常に雑な手術をしても「手術が早くて上手な」医師に見えたり、逆に丁寧にきれいな手術をしても「あの先生手術が遅くて」と言われることもあります。またどんなにきれいにしてもがんがとりのぞけない場合もあり、適当にやっても病巣がきれいに取れる場合もあります。
 そのあたりの不明瞭感に不満があったので、見た目の上手下手が明らかで、言い訳の効かない科として、形成外科、美容外科の領域に興味がでてきて、形成外科の技術を勉強し、さらに美容外科医になりました。
 美容外科をするには形成外科的な研修も必要ですが、それは形成外科で4年間研修しなければ身につかないというものではありません。一般外科でメスの使い方をはじめとする技術をしっかり習得し、さらに形成外科的な技術を習得し、そのうえで美容外科の技術を習得すれば優秀な美容外科医になることができます。
 逆に形成外科の研修を受けていれば、必ず優れた美容外科医になれるかというと必ずしもそうではありません。
 美容外科は、形成外科とは異なる科で、形成外科と美容外科は一つの流れにあり、延長線上にはありますがまったく異なる科です。

美に対する感覚とこだわりがない医師は、
美容外科の世界に入らないほうがいい

――形成外科と美容外科のもっとも異なる点はどこなのですか。
 美に対するセンスです。一般外科も形成外科も基本的には病気やケガなどで正常ではなくなっている状態を元の形に作り直すものですが、美容外科は、機能的には十分な状態を美的な視点から患者さんの希望に合わせて新しくつくり、あるいは加齢によって若いときに比べるとダウンしている状態を若い時の状態に戻す手術で、そこには創造の要素が必ず必要です。
 バストの手術でも5ミリアンダーの位置がずれるだけで、良くなったり悪くなったりします。美容外科医にはパッと見て感じ取れる美的感覚が必要です。鼻の手術では1ミリの違いで全然印象が変わって来ます。最後の手術でここをあと1ミリ削ろうか、残そうかと、真剣に30分ぐらい悩むことがあります。そのあたりの美に対する感受性、こだわりを持つことのできる医師でないと美容外科医には向いていません。技術的なことは教育できますが、美に対する感覚やこだわりは先天的な部分もあり、その点がいい加減な医師は患者さんとトラブルを起こす可能性がかなり高くなります。手術だけではなくて、カウンセリングでも、そういうこだわりがあって初めて、患者さんとしっかり話をするスタイルが生まれます。そういうことができない医師は、この世界に入らないほうがいいと私は感じています。
――李先生は、豊胸をメインにして手術をしておられるのですか。
 ヴェリテクリニックでは、福田先生は西洋人顔、中西先生は小顔など、それぞれ日本のトップレベルの技術をもっておられますから、その医師の方々から、高い技術を吸収して、私は豊胸を中心とした技術を提供するという形で参加していますので、私も特殊な西洋人顔、鼻・目など、全てを非常に高い水準でできるようになっています。

形成外科出身の美容外科医を選ぶことは
一つの目安・指標ではあるけれど

――美容外科で良い医師を選ぶ基準をどう考えればいいのでしょうか。
 内科などをずっとやっていて、美容外科医として最低限必要な、一般外科・形成外科の研修をまったく受けないで、いきなり見よう見まねで美容外科医となっている医師はまずさけるべきでしょう。そういう形でこの世界に入って来る医師が、最近あまりにも多いので、患者さんがそういう医師に診療を受けないようにするために、形成外科出身の美容外科医を選ぶことは一つの目安・指標としてはいいのではないかと思います。しかしそれが全ての指標ではありません。
 形成外科の出身ではなくても、一般外科で、外科医としての基礎的なことをしっかり習得されて、形成外科は独自に勉強されて、美容外科は20年、30年やっておられて非常に上手な医師がおられます。
 逆に形成外科で研修を受けて、形成外科は20年やっているけれど、美容外科医としての経験は1年、2年で、美容外科医としてはあまり評価できない医師もおられます。
――さきほどカウンセリングのお話が出ましたが。
 私は手術と同じくらいカウンセリングを大事にしています。患者さんが私の言っていることがご理解いただけない、と感じる方には、こちらから手術をお断りする場合もあります。カウンセリングで医師と患者さんが、少なくとも同じ方向に向いていることが確認しあえて、初めて手術になります。
 疑問に思うことは全てぶつけていただき、1回で納得できない場合には2回でも3回でもカウンセリングを受けていただき、必要と感じられれば他の美容外科医院の医師の意見も聞いていただいてもいいと考えています。十分に納得してから手術をすることが何より大切で、それが結局良い結果につながります。
 美容手術の難しいところは、100点がどこにあるのかがわからないところです。カウンセリングで、医師と患者さんの基準が一致していないと、私がもうこれ以上ないという手術をしても、患者さんが満足されないことになります。手術を終わった後に患者さんが自分で見て、思っていた結果が出て喜んでいただけるかどうかがすべてで、そこに美容外科の難しさがあります。
 ヴェリテでは顔の修正ではシュミレーションを基本的にはすべての方に使って、できるイメージ、限界を知っていただくようにしています。
――ありがとうございました。

李政秀先生略歴

1992年金沢大学医学部卒業。名古屋大学第一外科入局。1992年〜1995年静岡済生会病院外科医員。1996年〜1999年大垣市民病院外科医員。2000年坂下病院外科医長。2001年〜2004年コムロ美容外科院長。2005年〜ヴェリテクリニック勤務。2008年〜ヴェリテクリニック名古屋院院長。日本外科学会認定医、日本美容外科学会会員。日本形成外科学会会員

美容外科名医101人中部 list/listtyuubu.htm
ヴェリテクリニック名古屋院ホームページhttp://www.nagoya-veriteclinic.com/
ヴェリテクリニックホームページhttp://www.veriteclinic.com/


 


 

 

 

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