“SPINKLES”

スピンクルスの惑星
 part-12

キャプテン・クロノの漂流記



“sky brain”


厳しい冬の極点での調査を終え、ビークルは南下を始めた。

程なく我々の目前に建造物跡が林立する旧市街地らしい光景が広がった。

荒廃し自然に返りつつある都市を、目にしみるような夕暮れの空が、シルエットで浮かびあがらせる。

その姿はまさに一つの文明の終焉を象徴的に表わしているようだった。



都市跡の稜線にぽっかりと現われたのは、巨大な浮遊性生物だった。

構造はまさに飛行船そのもので、気嚢に溜めたある種のガスで浮力を得、プロペラの推力でゆっくりと空中を移動する。

胴体前下方には髭クジラのようなブラシ状の歯を持ち、これで空中を漂う昆虫、微生物や植物の

胞子などをこし取り体内で発酵、比重の軽いガスを生成するものと思われる。

空中の『カツオノエボシ』といったところか。


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