白 夜 行

どぶのようなフコウの中にひっそりと咲く白い花。
そんな哀しい二人の物語でした。
CDプレゼントの告知まで暗い声だったのはGJ!



*第1話*   
 子供が辛い想いをするの、耐えられない。

 いやその前に、物語の子供達を描くために実在の子供達がこんな、知らなくていいオトナの世界に触れて演技などしているのかと思うと我慢ならないデス。性に興味を持つのは止めないけどさ。変態の世界はまだ知らなくていいのに。金絡みでオヤジと、しかも実の親に売られてだなんて(号泣)

 とはいえ、見応えありました。
似たもの同士の2人が出会い、事件が起こり、同じ暗い目で刑事を、大人を伺っている。この緊迫感。
将来の悲劇を冒頭で見せてしまっていますから・・・・・いつか雪の日に、あの鋏ですべてを終わらせるまで、金八には追われ続け、太陽の見えない生活を送るだろう暗い予感がひしひし。でもそこに偽りでも、光が射していたらしいナレーションに救われます。
 出会ったから事件が起きてしまったけど、出会えて良かったと最期にも思っていて欲しいです。せめて。

それにしても、11才。同じ年なら圧倒的に女の子の方が成熟してますね。

ここから7年。ユキちゃんの方ならともかく、一番変わる時期の男の子に金八はちゃんと気付くんでしょうか。

実は、高1の甥っ子から来た年賀状がびっくりで。
「ホームステイのマリオ君と一緒」の写真に、大きくなったねー、でも変わらないねーと眺めていたのに、甥っ子と思ってた顔の方に”←マリオ” うっそぉん(^^;;;) 3年あわない間に別人にー(笑)




*第2話*   
「殺したねぇ」
「うん、あれは仕方がなかったね」

そんな鬼畜な思い出話を、雪穂はいつかしたいんだそうです。そりゃ、出来る相手は1人しかいないよぉ・・・・。

 7年たって子供達は別人のように(笑)成長しましたが、ツメを噛むくせだの刑事を下から睨みつける目つきだのは変わっていません。そしてまた、トイレで再会した雪穂にまるで呪文のように語りかける2人だけの秘密。
「タイムマシーンがあったら過去に行く?未来に行く?」
「どぶに咲く花があるって」
先週聞いたばっかりの視聴者ならともかくも、7年あれやこれや生きてきた子供達がそんなささいな思い出も、大事に忘れずに暖めていたのかと思うと泣けて泣けて。

 なのに事件は全然風化せず、変な証拠写真は出てくるし(どっからだよ)雪穂は養女にいってまで身元を暴露されて苛められているし。

 一度人を殺している主人公としては、安易に
「殺すしかないのかなぁ」と呟いてしまう孤独がまた哀れです。

 でも、2人また出会えたからね。
こっちでネガの持ち主をはめて、あっちでイジメの犯人をはめるという複雑な罠の発動です。とりあえずは上手く行ったけど、それで終わるわけがないでしょう。
ひとりで「タイタニック」(4時間だよ)見た小池君が黙っていません。

 1話で、金八刑事がいみじくも言った、
「ウソは一度つくとまたどんどん大きなウソをつく羽目になる」
という警句が身に染みます。
でもじゃあ、最初の殺人を公に出来たかと考えるとそれもどうかと。

 1話で見た未来がなにか間違っていることを願いつつ、転落していく若者2人を見守っていくしかないのでしょうか。




*第3、4、5話*   
「オレ、何やってるんだろう・・・・」
気付くの遅すぎる!!

 穏便にやりすごして時効を待とう、そんな弱気だった亮が
『雪穂を泣かせない』
それだけのために悪に奮起したのが3話終わり。

自分の死亡を偽装して戸籍を失い、
カードのデータ偽造して悪銭を稼ぎ・・・・・

5話ではすっかり全国ニュースレベルの犯罪者なくせに、仲間内和気あいあい。どこまで根が善良なんだか(><)
なのに雪穂ちゃんは、女子大生ながらどんどんダーク。

 友達の幸せが憎い、とレイプ&脅迫を頼んだりする雪穂を結局ははねつけられない亮。
全部いいなりにやっちゃった挙げ句に、あの涙もあの電話も(もしかしてもっとずっと前からのすべて)が計算尽くだったのではと不信感を募らせる。
それぐらいなら犯罪しないの。
もしくは、ただただ盲信するの!!

そんな揺れる亮のためにことさら悪女になってみせる雪穂が可哀想。 分かり合えるはずの亮が同じ方向を向いていないことが、彼女を傷つけるのね。

これが舞台がアメリカで、ジェーンだのジョンだのが堕ちていってもふーんと感慨無いんだと思います。でも日本なんだもの。 狙われちゃったお友達の如く普通に幸せで、それを有難いとも思わずに生きてきた私なのでより一層、その同じ日本の裏でツメを噛み続ける雪穂に惹かれるのかと。

 もしかして雪穂、あの殺人現場で、鋏を持ち帰って亮を逃がすよりいっそ刺し殺しておいた方が良かったのかもね。寂しいけどね。

 銀行員の彼女も、亮達に巻き込まれて仕方なくグループにいるのかと思ったら、裏でヤクザに貢いでいたりして。
そんな彼女に「不安だから信じたいのよ」と語らせておく構成といい、毎回手に汗にぎってみています。

ただひとつ不満なのが、強姦=女泣き寝入りって図式。そう甘くないぞ。




*第7話*   
 ビルの屋上、虚空に向かってぶらぶらと足を揺らす桐原は・・・ちょっと天使みたいでした。それとも悪魔?

自分と写し鏡の雪穂が、何をどうしても『普通に幸せ』になってくれないジレンマ。
戸籍まで無くした男が、盗み聞きしてる内容が犯罪でもなく
「あの娘にこの気持ちを打ち明けたい」なんだから情けない。
結婚を目前に、ピュアに心迷う婚約者。彼もどこかで感じていたんでしょうか。愛されてるわけじゃないって。
結局雪穂には男は手段で、結婚とは生活の安定と金が引き替えの売春だとかいってますよ。”愛されて育ってないから本当の愛を知らない”そんな連鎖を描かれると空しくて苦しいです。

 ・・・でもやっと。
訳の分かんない手段使ってでもとにかくやっと。
桐原君は表の世界に帰ってこられた様子です。・・・・それで幸せに終わればいいのになぁ。

 亮が出した警察手帳って? あの殺された若手刑事のもの?
逃亡犯になってるおっちゃんの死体は、雪穂が育ててるあのサボテンの下に埋まってるんでしょうか??
式場のホテルでの刑事とのニアミス、ハラハラしたけれど、よく考えればそこで掴まってる方が2人のためには良かったのね。




*第8話*   
 共利共生。なるほど。

 金に執着する雪穂が哀れだ、とすんなり離婚してくれた旦那でしたが、見ているこっちはもうその旦那が哀れで。
離婚する気満々の雪穂が、放置しようが逆ギレしようが煽ろうがグッとコブシを握ってこらえてきたんですよ、偉いじゃないですか!なのにクスリ盛ってまで暴力をでっちあげって、そこまでしなくても(^^;;;)

 亮が表の社会に出て、雪穂との連絡も頻繁になって、悲壮さが薄れてきた2人なのですがまだまだ、『普通に幸せ』への道は遠いみたいです。

 それより何より、毎回恒例の『重たい独白』に『いつもの曲』がかかって、そこに同じ調子で 「”白夜行”のサントラCDが発売されました」 って告知が入ってびっくりでした。そりゃ、素の山田君と綾ちゃんが並んで、明るく告知されたらぶち壊しですけどねぇ。

 離婚で、「MAKOTO’s CLOSET」から「R&Y」に名前の変わった雪穂のブティック。あの雪の模様が散りばめられて、視聴者にはそりゃ亮&雪穂な命名ですが、先輩の疑惑の目にまでそう見えているとは!鋭いね!
 なのに「Rって何?」と聞かれて、共同経営者の名前を即答の雪穂。うわ、イニシャルまで考えてパートナー選んだんだったら凄すぎる。




*第9話*   
「行かない」? え、ドコに?(だってまさか9時台にそんな台詞 ^^;;;)

強姦だ死姦(わ、変換しないよ)だ売春だと不道徳てんこ盛りでも、今までサラッと流してたじゃないですかー。それがいきなり露骨になられてもー。ベルトに手をかけられてもー。
山田君の隠し子騒動で、何かが解禁になったのでしょうか。
ていうか、勃起はするけど射精しないって、そんな都合のいいこともあるんでしょうか。

 あと「え?」って思ったのが雪穂と亮の故郷。
東京近郊だと勝手に思ってましたけど、上京に新幹線が要るようなところなの? でも死体を持ってって埋めるような距離でしょう?? まぁいいけど。

 雪穂の本音を喜び、苦悩を想って涙してくれた養母。自首をすすめ、罪を償って出所してくるまで待っていてくれるって。
そんな理解者を、殺しちゃあいけなかったんじゃないの?亮くん。




*最終話*   
 なんて見事に救いの亡いことに。

・・・いや違うかな。すべてを知っている笹垣(金八)が生き残ったものね。

 赤ん坊が生まれたのを知って、なお死を選んだ亮司。それって、母親と当の赤ん坊にとっては非道いことだけど、もしかしたら彼も
「ちゃんと伝えてやる」
と言ってもらっちゃったから安心して死んでいったのかも知れないです。その前に笹垣を刺してもとどめを刺さなかったのも、彼がいれば雪穂は大丈夫だと思ったのかも?

 初めはただ可哀想だった子供2人が、だんだんと人非人2人になり、結局バカ2人になってしまって。それでも
『雪穂のために』
先に死んでいった亮司は、後にのこった雪穂がどうすると思っていたんだろう。
『亮司のために』
あらゆることをゆがめて、雪穂があんなウソをつくとは思っていたのかしら・・・・・。
2人で手をつないで自首していたら雪穂の罪ってほとんど教唆や幇助で大した刑にならなかったかもしれないのにね・・・。

 店も財産も無くして廃人同様って。結局亮司の償わなかった罪までかぶった様になっちゃったじゃありませんかー!彼女にはお金だけだったんだから。亮司の他にただ一つ信じられた、金さえ無くすなんて可哀想すぎました。

 それでも最後、日の光の下亮司Jrの手を握ることが出来た雪穂は幸せなのかしら。
薬剤師の彼女と雪穂はどんな話をしたのかしら、しなかったのかしら。その後関係は続いたのかしら行きずりだったのかしら。いろいろ想像がふくらみました。
 いつもの暗い歌声にのっていつものエンディング、本棚で遮られて子供と大人時代をくるくると変わっていく(もしくは変わらなかった)彼らが可哀想でちょっと泣きました。


 で実は、あの指輪が欲しいなーと(ミーハー^^;;;)ちょっと公式に寄ってみたら、DVDには違うエンディングが収録されるとかなんとか。映画でも、カット部分が足されて良くなることは滅多にないので、蛇足なつけたしは止めて欲しいなと思いました。買う訳じゃないけど。



このページの背景は「BAMBOO FACTORY ANNEX」さまより使用させていただきました。