文月


ゴールデンボーイ アメリカゴールデンボーイ
7月2日・梅田ピカデリー
 監督は、ブライアン・シンガー。キャストは、ブラッド・レンフロ、イアン・マッケラン、ブルース・デイヴィソン、デヴィッド・シュワイマー、エリアス・コーティアス。
 「ユージュアル・サスペクツ」のブライアンシンガーと原作がスティーヴン・キングといって興味がわかないわけがない。ちょっと期待しすぎたけれど・・・。内容は、天才少年の好奇心によって、自ら悪への扉を開いていくという恐ろしい話。ナチスの戦犯を偶然見つけて話しを聞くうちに自分の心の奥にある残虐性を目覚めていく。この映画の恐ろしい場面は、最初は、少年が元戦犯に命令を下す場面、ナチスの制服を着せて、無理矢理行進させるシーン。最初は、嫌々やっていたけれども、だんだん過去の自分が甦り、自然と動いているのだ。ただのおやじだったのが、ナチスの兵隊となっているのだ。このおやじを演じているのが、イアン・マッケランで彼は、ゲイを公言しながら、イギリス女王から勲爵士を授与されている。


ハムナプトラ アメリカハムナプトラ〜失われた砂漠の都
7月3日・梅田スカラ座
 監督は、スティーブン・ソマーズ。キャストは、ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ、ジョン・ハナ、ケビン・J・オコナー、アーノルド・ボスルー、ジョナサン・ハイド、オーディド・フェール、オミッド・ジャリリ、エリック・アヴァリ、アーロン・イパーレ、パトリシア・ヴェラスケス、スティーブン・ダンハム、コーリー・ジョンソン、タック・ワトキンス。
 邦題「ハムナプトラ」(失われた砂漠の中にある死者の都)、原題は、「ミイラ男」、「ミイラ男」だとあまりにも単純でその題名を聞いてただのホラー映画だと感じ取られるかもしれないが、インディ・ジョーンズ風の冒険アドベンチャーです。。(監督も認めている)、冒険、ロマンス、ユーモアが入っていてエンターテイメント性の高い映画となっていて、無難に楽しめる。それに、CGを駆使したSFXが見物である。想像できる映像をこれほど表現しているとは。特に、砂嵐に顔を浮かび上がらせるシーンは驚き!他にもミイラ男たちもCGだろうし、人喰い昆虫スカラベもそうだろう。動きがぎこちなくないところがいい。スカラベが体の中に入って動き回るシーンは、夢にもでてきそうです。それにしても「ハムナプトラ」なんて言いにくいんでしょう。


交渉人 アメリカ交渉人
7月3日・梅田東映パラス
 監督は、F・ゲイリー・グレイ。キャストは、サミュエル・L・ジャクソン、ケビン・スペイシー、デイビッド・モース、ロン・リフキン、ジョン・スペンサー、J・T・ウォルシュ、シボーン・ファーロン、ポール・ジャマッティ、リジーナ・テイラー、ブルース・ビーティ、マイケル・カドリッツ、カルロス・ゴメス、ティム・ケラハー、ディーン・ノリス、ネスター・セラーノ、ダグ・スピヌッザ、レオナルド・トーマス、スティーブン・リー、ポール・ギルフォイル。
 アメリカでは、人質事件が起きたときには、犯人との交渉専門の人がいるみたいです。なんかアメリカって、すぐ突入して犯人を殺して解決するものだと思っていたのに。映画では、交渉人(サミュエル・L・ジャクソン)が無実の罪で刑務所送りになりそうなので、彼自身が人質をとって、別の交渉人(ケビン・スペイシー)と交渉して犯人を捜し出すというもの。私たちは彼(サミュエル・L・ジャクソン)が無実だと知っているが、映画の中では誰が真犯人かわからない、誰が本当のことを言っているのかわからないので<人質をとった交渉人含めて>、交渉人(ケビン・スペイシー)も手こずる。そこで私たちとギャップがでてくる。私たちは、交渉人(サミュエル・L・ジャクソン)が犯人じゃないのを知っているので、見ていくうち真犯人がだいたい検討してくる。この映画は、交渉人同士のお互いの駆け引きが売りだと思うけれども、いまいちその緊迫感が伝わってこなかったような感じ。


ハイ・アート アメリカハイ・アート
7月10日・パラダイスシネマ
 監督は、リサ・チョロデンコ。キャストは、アリー・シーディ、ラダ・ミッチェル、パトリシア・クラークマン、ガブリエル・マン、ビル・セイジ、アン・ドゥオン、ダミー・グライムス、デイヴィッド・ソーントン、ヘレン・メンデス、シンドラ・ファー、アンソニー・ルイヴィヴァール、エレイン・ツェ、ルドルフ・マーティン、ローラ・エクストランド、チャリス・ミケルソン。
 編集アシスタントの彼女がふとしたことから女性写真家と知り合う。その写真家は、過去に衝撃的なデビューを飾ったが、いろいろな重圧に負け、今ではドラッグまみれになった友人たちと、惰性的に過ごしていたが、彼女と出会うことによって再び写真を撮ろうと決心する。しかし・・・・。このような写真家や芸術家のでる映画を見るとき、写真などの作品は誰が作っているのだろうと考えてしまう。(「大いなる遺産」では、イーサン・ホークが画家として演じていたが、彼の描いた絵<グウィネス・パルトロウの肖像画など>も、実際に今話題のある画家に頼んでいる。)この映画では、女性写真家の撮ったスチールは誰が撮ったのか。もちろんアリー・シーディ自身であることがない。パンフレットを見るとジョジョ・ウィルデンというプライベートフォトを中心に撮り続けている写真家らしい。映画内にでてくる雑誌「FRAME」のカバーもいろいろなアーチストによって飾られている。ちょっと残念だったのが、冒頭の高音の音が流れるシーンには、正直参りました。ちょっと頭が痛くなりそうです。


サイモン・バーチ アメリカサイモン・バーチ
7月17日・テアトル梅田
 監督は、マーク・スティーヴン・ジョンソン。キャストは、ジョセフ・マッゼロ、イアン・マイケル・スミス、アシュレイ・ジャッド、オリバー・プラット、デビッド・ストラサーン、ダナ・アイヴィー、ジャン・フックス。
 人は必ず何かの役に立つように生まれついている。この言葉を信じている12歳の難病に冒された少年の感動のストーリー。この映画では、良くある難病ものと違って、暗くない。明るいストーリー展開でありながら、最後に泣かせるのである。彼の死は、冒頭からわかるし、それを匂わすセリフもある。そうとわかっていても泣かせる。ちなみにこの映画のナレーター役と大人になった主人公をカメオ出演でジム・キャリーが演じています。この映画の原作は、「ガープの世界」(この映画も好きな映画です。)、「ホテル・ニューハンブシャー」(高校の時に見て、あまり理解できなかった、ジョディ・フォスターが出演していましたが、当時はぜんぜん知りませんでした。ビデオ屋で面白そうだなぁと借りました。)のジョン・アーヴィングなんですが、パンフレットを見ていると、「オーエンにた祈りを」(005)、「オーエン・ミーニーに祈りを」(013)、 「オーエンに祈りを」(020)と出ていますが、どれが本当なんでしょうか? 


54 アメリカ54
7月17日・梅田ガーデンシネマ
 監督は、マーク・クリストファー。キャストは、ライアン・フィリップ、サルマ・ハエック、ネーヴ・キャンベル、マイク・マイヤーズ、セラ・ウォード、ブレッキン・メイヤー、シェリー・ストリングフィールド、エレン・アルベルティニ・ドウ、ヘザー・マタラッツオ、スキップ・サッデス。 
 伝説のディスコ「54」を舞台にしたストーリー。ニュージャージーからあこがれの女優が訪れるディスコ「54」のバーテンに成り上がる。そして挫折する。この展開は、「ブギー・ナイツ」のようなもの。もう一人の陰の主役、スタジオ54のオーナーを演じたマイク・マイヤーズは、今回はコメディじゃないけれど、かなりマジで演じていたみたい。それから「ウェルカム・ドール・ハウス」のいじめられっ子ヘザー・マタラッツオもあの時のままの姿で出ています。映画館を出ると、スタジオ54のパネルが展示されていました。ライザ・ミネリ、アンディ・ウォーホールなどのビッグな人たちのパネルなどに混じって、山口百子、おっとそれに元大関の貴ノ花もスタジオ54に訪れたんですね。


エントラップメント アメリカエントラッブメント
7月22日・サンケイホール
 監督は、ジョン・アミエル。キャストは、ショーン・コネリー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ビング・レイムス、ウィル・パットン、モーリー・チェイキン。
 いぶし銀のショーン・コネリーと、ラックス・スーパー・リッチのCMの女優キャサリン・ゼタ=ジョーンズが出てくるのなら少しは期待できそう。「エントラップ」とは、罠にはめるという意味。誰が罠をかけて誰が罠にはめられるかがこの映画の売りだろう。確かにその結末にはある程度満足できた。しかしその結末が訪れるまでに、泥棒は逮捕しようと思えば、できたんじゃないのか?そこまで刑事さんは、お人好しなのかと思っていました。


イフ・オンリー イギリススペインイフ・オンリー
7月24日・シネマアルゴ梅田
 監督は、マリア・リポル。キャストは、リナ・ヒーディ、ダグラス・ヘンシャル、ペネロペ・クルス、シャーロット・コールマン、ニール・ステューク、マーク・ストロング、グスタヴォ・サルメロン、ユセビオ・ラザーロ。
 以前に見たグウィネス・パルトロウの主演の「スライディング・ドア」のようなもの(もし、地下鉄に乗れたのなら、あるいは乗れなかったならという同時展開のラブストーリー)じゃなかった。浮気をした男が恋人に別れられて、さらに新しい恋人と結婚することを知って落ち込んでいた。そこに不思議なごみ収集人と出会い、目が覚めると過去に戻っているという設定。前の過ちを繰り返さないと誓う彼は、彼女を以前よりも愛するが・・・。この映画のなかで、作家志望の子が「エンドレス」という本を書いている。この題名がなんとも意味深だ。浮気が当たり前でそれを肯定する映画が多い中、この映画は否定しているとも言える。そのことが悲しみのあとに、私たちに希望を与えてくれているかもしれない。そう結末にさらなる希望を見出すのだが、「エンドレス」が気になる。


パラサイト アメリカパラサイト
7月30日・メルパルクホール
監督は、ロバート・ロドリゲス。キャストは、ジョシュ・ハートネット、ジョーダナ・ブリュースター、イライジャ・ウッド、アッシャー・レイモンド、クレア・デュバル、ショーン・ハトシー、、ローラ・ハリス。
 ロバート・ロドリゲスが監督だと知って、なんか嫌な予感がした。どうせすんなりと見させてくれないのであろう。「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のあまりにも急な展開、「デスペラード」のギターケース・バズーカ砲、今度は・・・・。内容は、寄生体が人間を乗っ取り侵略するというもの。誰が寄生されているのか?それの判断方法が、ロバート・ロドリゲス風なのだ。ヤクを使ってそれで寄生されているかされていないかを判断する。つまりみんなでヤクを鼻から一気に吸おうというのだ。この映画の寄生体は、「グリード」に出てくるタコの化け物、寄生体が苦しくてもがき暴れるシーンは、「ハムナブトラ」のスカラベが体中を這い回るシーンが似ている。そしてこの映画の売りのひとつは、出てくる若手俳優たちである。今年ブレイク必至らしい。デミ・ムーア似のジョーダナ・ブリュースター、「ディープ・インパクト」で少年役をやっていたイライジャ・ウッド、ジョニー・デップと共演するクレア・デュバルなど若手俳優が集まっている。彼らが大スターになって、昔こんな映画に出ていましたと言われて後悔しなければいいが。


マイ・ネーム・イズ・ジョー イギリスマイ・ネーム・イズ・ジョー
7月31日・シネマアルゴ梅田
 監督は、ケン・ローチ。キャストは、ピーター・ミュラン、ルイーズ・グッドール、ゲイリー・ルイス、デヴィッド・マッケイ、アン・マリー・ケネディ、スコット・ハンナ、デヴッド・ヘイマン、ロレイン・マッキントッシュ、デヴィッド・ハウ。
 結末は残酷だけれども切ないメロドラマを見たというのが率直な気持ちです。アル中から立ち直った男が、ある女性と出会い恋に落ちる。順風満帆にいくかと見えたが、甥の借金を片をつけるために、彼はある決断をしなければならない。そして彼は、・・・・・。映画の冒頭からピーター・ミュラン演じるジョーにグイグイ引っ張りこまれる。。この映画には、「フル・モンティ」同様失業問題やアル中、ヤク中という重いテーマが土台となっている。しかしそれがそのまま押しかかってこないのは彼が放つユーモア、人柄にだろう。ところどころにに面白い場面があるけれど、ここがヒットした。ジョーは、弱小サッカーチームの監督をしているが、そこのユニフォームは、西ドイツ代表のレプリカ・ユニフォーム。まぁスコットランドのサッカーチームがそれを着るのも面白いが、新しいユニフォームをある手段で手に入れて着て登場してくるところには思わず笑ってしまった。


水無月に戻ろう 映画の巻に戻ろう 葉月に進もう